旭山病院で行われる認知症治療について
当院の認知症治療は非薬物療法が主体となっており、薬物療法は補助的なものとなっています。
認知症の周辺症状(幻覚、興奮、徘徊などの行動異常)に対して、心地良い刺激を中心に関わりを持つ「カンフォータブル・ケア」、 楽しい、活気に満ちた刺激を提供する「アクティビティ・ケア」を実践しています。
作業療法も映画や簡単なゲームなど患者様の症状に合わせて快適に入院生活が送れるような環境を提供しています。
もちろん様々な精神症状に対して薬物療法を行っていますが、必要最低限になるように心がけて治療にあたっています。
やむを得ず隔離や拘束等の行動制限を行うこともありますが最終的な手段と考え、極力行わないように努めています。
受診・入院までの流れ
当院では、認知症の専門治療を行っております。
確定診断は当院で行っておりませんが、以下のような症状でお困りになられている方に対して治療を行っています。
周辺症状(BPSD)の悪化
- 暴言や暴力が増えてきた
- 落ち着かない様子で昼夜問わず徘徊をするようになった
- 「死にたい」等と頻回に発言するようになった
- 気分の落ち込みがあり急に食事を摂らなくなった
- 「物を取られた」など頻回に訴えてくることが増えた
- 睡眠リズムが崩れて夜に眠れなくなった
当院医療相談室へご連絡下さい。(代表:011-641-7755)
原則ご予約制となっておりますので、お電話頂いてから受診日を調整させて頂きます。当日対応も緊急性に応じて対応させて頂きます。
原則ご予約制となっておりますので、お電話頂いてから受診日を調整させて頂きます。当日対応も緊急性に応じて対応させて頂きます。
認知症治療病棟における看護
当院では、興奮や徘徊などの症状により在宅での生活が困難な患者様が多く入院されています。
患者様に対して、心地良い刺激を中心に関わりを持つ「カンフォータブル・ケア」と、楽しく活気に満ちた刺激を提供する「アクティビティ・ケア」の援助技術を用いて、症状の改善を目指しております。
また、患者様への関わりとして、治療やケアを丁寧に行うこと、笑顔で接することを心掛け、極力拘束や抑制を行わないことを実践し、より質の高い認知症ケアの提供を目指しております。
認知症治療病棟におけるリハビリテーション
入院に伴う活動性の低下や環境の変化により、身体機能や認知機能が低下することがあります。
当院では、それを防ぐために、「カンフォータブル・ケア」と「アクティビティ・ケア」に基づいた様々なリハビリテーションを作業療法士が看護師と協力して実施しております。
認知症治療病棟における退院支援について
- 精神保健福祉士を中心にご家族・ケアマネージャー・施設職員等と連絡を取り合い、速やかな地域への退院を目指します。
- お困りの症状を改善し、円滑な日常生活が送れるように比較的短期間(約2~3ヶ月)で在宅、施設等入院前の生活環境に戻って頂く調整を行います。
- 在宅への退院が難しい場合は、本人の状態に合わせて施設入所の調整をさせていただきます。